ポートレイト画像

写真写りが良くなるコツ pageⅠ

清水博孝の写真

こんにちは。

ビジネスポートレイトの専門家、清水博孝です。
私のスタジオ、Spool+S Photography は、東京都目黒区の小さな写真スタジオですが、経営者、政治家、フリーランサーなど様々な方が撮影のために来てくださいます。

どちらかというと、人前で話したり、注目されることに慣れている方が多いと思います。

 もちろん、はじめてのプロフィール写真、宣材写真という方もいらっしゃいます。

 

もしかすると、あなたにも経験があるかもしれません。

慣れないスタジオに行き、はじめてのカメラマンと会い、色々質問され、まだ緊張しているのに撮影が始まる。

そこに立って「カメラを見てください、少し笑って。」と言われる。

言われるがまま、「少し笑ったつもりだけれど、写っていたのは、引きつった顔だった。」もしかすると、「笑わされた、大笑いの顔だった。」

 

「スマホなら、きれいに写るのに!プロに頼んだのに!」

それには、理由があります。

多くの写されるプロである俳優やモデルと、経営者や医師などの写されることに関しては素人の方達、どちらも撮影してきた僕だからわかることをまとめました。

すぐに写され上手になるのは難しいかもしれませんが、ほんの少しの知識があるだけで、緊張をやわらげたり、照れをなくしたりして撮影を楽しめるようになります。

スタジオでの、写され上手のコツです。


page Ⅰ

1  撮影の前に

2  衣装

3  ヘア&メイク
4  リラックッス
5  第三者の視点

6  姿勢・ポージング

page Ⅱ

7  顔の角度

8  隠さない

9  表情

10 カメラマンの選び方

・  カメラマンが思うこと

・  アンケート

  



1 撮影の前に

 

人と会う時、着ていく洋服を選ぶように、撮影の前にも、だれに見てほしいのか、どんな人だと感じてほしいのか、一度考えてみてください。

ビジネスポートレイトは、自分の広告写真です。

広告写真では、撮影に至る前に、コンセプト立案から始まって、プレゼンテーション、打ち合わせ、キャスティング、衣装、ロケーションの選定など、膨大な時間とエネルギーを費やします。

個人の写真で、同じ工程を踏むのは難しいですが、撮影前にやるべきことをやると写真が変わります。

広告写真でも、個人の宣材写真でも、写真は、見る人に伝えたり、感じてもらったりするためのツールです。

スタート前に、伝えたいものが何もない状態では、前に進みません。

 

予約の時に、こんな風に伝えられたら最高です。。

「私は、◯◯のために、◯◯を伝えていく仕事をしていますので、知的で話しやすい雰囲気が欲しいです。」「講演に呼ばれる機会も増やしたいので、華やかさが欲しい。」のように、なりたい人物像がわかると撮るカメラマンがイメージを具体化していくのに役立ちます。

さらに、あなたの大事なお客様の年齢層、性別、ターゲットにする地域などの具体的な情報が伝えられると、必要な印象がわかりやすくなります。そして、アイデアを出してもらったり、伝えたりしてコミニュケーションをとってください。
もちろん、電話でもSNS、メールでもOK。

原三由紀さん写真

写真は、司法書士 原三由紀さん<司法女子ハラの旅する秘書ブログ> http://ameblo.jp/miyukihara/ のヘッダー用に撮影したものです。

「旅する秘書」というテーマが最初にあり、ヘッダーの横長レイアウトは決まっていますからますから、広告写真と同じようにアイデアを出し合いながら進めていくことができます。
不思議なもので、アイデアというのは、絞り込むほど出てくるものです。

「なんとなく、いい写真撮ってください」だとカメラマンの脳がサボります。

写真の仕上がりは、撮影前に8割くらい決まってしまうかもしれません。

「プロにお任せします」という言葉は、NGワードです。

2 衣装

マーティン・コムストン 写真
マーティン・コムストン 2002年 撮影 清水博孝

写真の目的に合った衣装がスーツだと仮定しましょう。

スーツ姿なら、見る人に感じて欲しいのは「仕事ができる雰囲気」や「信頼感」であることが多いと思います。

私なら、ヨレヨレスーツの方から、投資の話を聞きたくありません。

例外はありますが、その仕事の人らしく見えることは大事な要素です。

私のスタジオでは、多くの場合、撮影数日前までに着用する衣装のスマホ写真をメール添付で送ってもらいます。

撮影の目的と合っているか確認した上で、首回りや肩幅などのサイズがフィットしているかをチェックします。

それでも、撮影前に衣装を合わせてみると、シャツの首まわりやジャケットの肩幅が合っていないことが多いです。

ピンチでつまんだりテープで貼ったりして対応しますが、細部の辻褄が合わなくなることもあります。

 

サイズ感は、信頼感に直結していますので、気をつけるべきポイントです。

首回り、肩幅がジャストサイズで、さらに、シュルエットが体型に合っていれば最高です。

「楽」よりジャストサイズが大事です。
もう一つつけ加えると、無理しすぎないこと。
流行っているからと言って、タイトすぎたりするのは、お勧めしません。

Tシャツやポロシャツなどのカジュアルも、例外を除いて同じです。

女性なら、自分の肩のラインと洋服のラインのマッチングが大事です。

 

写真の印象にとって大事なのは、どこを先に見てもらうかです。

姿見の前に立って、この服装で、一番最初にどこに目が行くのかを意識しましょう。

人間も動物も同じらしいのですが、明るくコントラストの強い所に最初の視線をもっていきます。

危険を察知する本能ですね。

白シャツに黒ボタンなどは、写真になると悪目立ちしますから注意してください。

 

最後は全体のバランスです。

上半身でいうとシャツの襟だけ高過ぎたりすると目立ちます。
スーツの襟幅、シャツの襟高さとネクタイの幅のバランスが取れているかチェックしましょう。

そして普段から、大きな姿見で全身を見る癖をつけたいですね。

その時、自意識は邪魔です。他人の目で。

3 ヘアメイク

ビジネスポートレイト 宣材写真のヘアメイクについて
お客様で、ボイストレーナーの真子さん。

プロのヘア&メイクがつけられるスタジオなら、メイク付きがオススメです。

ヘア&メイク一人一人にも個性がありますから、選べるのなら作品を見せてもらって指名するのが良いかな、と思います。

ビジネスポートレイトの場合、特別な意図がある場合をのぞいてナチュラルメイクが基本です。

ヘア&メイクアーティストは、モデルの骨格や実際のライティングに合わせて、立体感のあるグラデーションを作ります。

自分メイクでは、グラデーションとライティングのマッチングが難しく、平面的にみえたり、シャドウが強すぎたりすることが多いです。

美容院でメイクをしてこられた方に、時々見受けられるのは、メイクが濃すぎること。晴れの日メイクになっていることが多いのです。

ファンデーションで失われた肌理は戻りません。

足していくのは、モニターチェックしてからでも遅くはありません。

 

また、まつげを少しだけ足すと目がパッチリ見えます。

白目のキレイさも大切なポイントですから、前日の睡眠をしっかりと。

充血をとる目薬、バイシンも効果があります。

 

そして、メイクの時間に大事なのは、気に入らないまま放置しないことです。

メイクが「なんかイマイチ」と感じたら、メイクかカメラマンに相談してください。
プロは、放置しません。

撮影スタジオには、「イケてる!」という気持ちで入るのがコツ。

 

「男性でもメイクは必要ですか?」と聞かれることがあります。

これは、その人の普段の姿と求める写真によって全く違ってしまうので、一概には言えませんが、基本的には、ヘアメイク付きをお勧めします。

肌を見てファンデーションは必要ないと判断することもありますし、髪の毛を触っただけということも無くはありません。

結局、少しグルーミングをしただけということもあります。

でも、何もしてもらわなかったのに、支払いだけが増えてもったいなかったということには、多分ならないと思います。

美意識の高い仲間が一人いてくれるという安心感は、代えがたいものがあると思うからです。

 

メイクを付けない場合でも鼻毛、眉毛のチェックをお忘れなく。

できれば、自分のシェーバーをお持ちになって下さい。

朝剃っても、撮影時には伸びていることは良くありますし、最初、髭はそのままで男っぽく撮り、剃って清潔顔、というふうに変化が付けられます。(カメラマンからいうと鼻毛も眉毛もリタッチで直ることが多いです。でもね、本音を言うと萎えるんです、それをやると。もっと良くするために使うエネルギーが、そこで消費されてしまいます。マラソンでいうと給水取れなかったみたいな地味なダメージですが。)

 

頭髪が薄い方は、予約時など事前にカメラマンに伝えてください。

光の質、角度で、見え方が変わりますから、一人一人に合わせてライティングするスタジオなら、段取りの時間があれば対応できることが多いからです。

電話で「ちょっと薄い」と話すだけでは、伝わりません。直接会うか、メール添付などで写真を送るのが良いと思います。

4 リラックス

シャンプ

適度にリラックスしてスタジオに入れたらいいですよね。

と、言っても難しいもの。

俳優は、本番前、入念なストレッチと発声練習を繰り返します。

マネをしてしまいましょう。

あれこれ考えるより、身体を動かすのが何より効果があります。

肩(肩甲骨)を回し、首を回し、背を反らし身体をゆっくり大きく動かします。

その後、顔の体操。特に、口の周りの筋肉が表情のカギ!大きく動かしましょう。

口角を上げる練習もしてしまいましょう。

目を大きく開いてクルクル回します。

大きな声を出すのもよいですね。でも、一応周りを見てから。

あ、い、う、え、お、でも、恥ずかしがらずに、どうぞ。

 

俳優は、本番前の準備をするのに、素人が準備なしでは、あまりにも差が開きすぎます。

オーディション用宣材写真ならなおさらです。

 

最後は、これ。

思いっきりジャンプ。出来るだけ高く、数回。

じつはこれ、私のスタジオでは、本番撮影が始まってからやってもらったりします。
衣装と髪は乱れますが、直せばいいだけなので。

あんまり効くので、大臣にだって飛んでもらいました。楽しそうでしたよ。

仕上げに、深呼吸して静かに目を閉じ、なりたい自分をイメージします。

目をゆっくり開き、自分に「イケてる。行こう!」とささやきます。

 

そして、撮影途中、カメラマンから、まめに写真を見せてもらって下さい。
少しずつ変化していく自分が感じられる頃には、緊張していたことを忘れているはずです。

私のスタジオでは、もちろん、個人差は大きいですが、この状態になるまで撮影開始から20分〜1時間と見ています。

ここが、撮影の一番良い時間、見たことのない自分に出会うワクワクする時間の始まりです。

5 第三者の視点

ビジネスポートレイト 宣材写真で必要なこと
スターブランド株式会社 経営コンサルタント 村尾隆介さん

俳優やモデルは、なぜ、撮られ上手ななのか?

それは、自分が第三者からどう見えているかが見えているからです。

彼(彼女)たちは撮られる、見る、知る、直すを限りない数繰り返していますから、『自分が何をすれば魅力的に写るのか』を知っています。

もともと綺麗だからではなく、訓練あっての撮られ上手なのです。

 

姿勢や見た目を改善する早道は、ウォーキングスクールなどで、見てもらって直していくことです。

自分でできる身近な方法としては、普段から足の位置、骨盤、重心、背筋、肩、顔の角度、口角というようにチェックポイントを絞って、全身が見える姿見で、一歩引いた目で、もう一人の自分を見る気持ちで自分の姿を見るるクセをつけることでしょうか。

スマホがありますからウォーキングの動画も撮れてしまいますしね。

 

不思議なもので、自分をよく見るクセをつけていくと、カメラの前に立った時にテレから解放される時間は短くなるようです。

肯定できる自分を知っていることが強みになるのかなと思います。

男の私から見ても、いつもカッコいいなと思う友人がいます。

右の写真の彼、経営コンサルタントの村尾隆介さんなのですが、カメラを向けた瞬間に、表情はもちろん、指先からふくらはぎにいたるまで脳の統制下に入っています。

言葉も素敵です。

「朝起きたら、ず〜っとカメラが回ってる」と思って生きると言います。

第三者の視点が、いつもあるのです。

彼は、ほとんどお酒を飲みません。「なぜ」と聞いたら「お酒は飲めるけれど、飲んでいる自分が好きじゃないから」なのだそうです。

ず〜っと、もう一人の自分がいるわけですね。

よく撮影に来てくれますが、たいていの場合、1カット3分もあれば、使える写真が撮れてしまいます。

このカバンなどの小道具まで彼が用意したものです。

カメラマン以上に自分が写る姿が見えているわけです。

俳優顔負けの撮られ上手です。

6 姿勢・ポージング

ビジネスポートレイト 宣材写真のポーズ

洋服を決めたら、衣装合わせを兼ねてカメラの前に立ってみます。

下腹とお尻を引き締めて背筋を伸ばします。

このとき意識は下腹(臍の下あたり)の所に持っていきます。

と書き始めて初めて、ウソではないけれど、難しいなと感じました。

スタジオで緊張して立っている時にそれをやってている場合か、微妙です。

 

ポージングは、撮影の経験が少ない場合難しいです。

撮影前にファッション誌を見てマネしようとする人もいるかもしれませんが、たぶん難しいです。

はっきり言いますが、訓練していない人にはできません。

右の写真はプロのモデル、このきれいな動きは、何万回ものシャッターで磨かれてきたものです。カメラマンが「大きく動いて」と言ったらその瞬間にこのポーズができます。5〜6回シャッターを押したらOKでした。ファッションページは、多くのカット数をこなさなければいけない場合が多いので、動きが悪くポージングが下手なモデルは使ってもらえません。効率が悪いですから。

 

戻ります。「ここに立ってください。自然な感じで。」と言われても、どうしていいのかわかりませんよね。

すごくわかります。私も撮られる側に回ったら、そうですから。

ポーズは出来なくても、必然性のある動きなら出来ます。

 撮る側の誘導との関係があるので難しいのですが、どうポーズするか悩むより、勝手にそうなってしまう状況を作ってしまうのが、一つの手です。

自分の仕事の中から、何か、動きをひとつ借りてきてみる。

説明する動作だったり、何かを作っている動作だったり。

実際にメモをしてみたり、パソコンのキーを叩いてみたりを真剣にやってみる。

 

もうひとつ、例えば、ひとりで銀座を歩いていると言うシチュエーションをつくります。

コツは、出来るだけ具体的にすること。

アップルストアの前とか、食いしん坊なら竹葉亭の前とかにすることで、会話が具体的になり笑顔も出やすくなります。

「いい匂いだな」とか。
目線を送る目標点にマスキングテープなどを貼ってもらい、名前をつけるのもいいですね。人の名前でも食べ物でも。

10年ぶりに偶然会った同級生なんかいいですね。
声をかけられたらどう反応しますか?
カメラマンやヘアメイクの人に、その人になってもらうのも良いですね。
やってくれないのなら、心の中だけで。
ちょっと寂しいかな。
でも、何もしないで、もじもじしているうちに撮影時間が終わってしまうのは、もったい無い。