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「写真写り」のページを書き直しながら思ったこと

あっという間に2月。

1月中にやらなきゃいけないリストのなかに、このサイトの「写真写りが良くなるコツ」の書き直しがありました。

読み直した時、自分の書いた文章がくどすぎだと感じたから。

小学校の頃から作文が大の苦手な僕が、無理やり書いているのだからしょうがないとしても、もうちょっとだけでもなんとかなるのじゃないかと思ったわけです。

 

もう一つは、方々でウェブライターの人が真似してくれたらしく、寄せ集めで、似たようなことを書いているサイトが多くなったから、ちょっと逃げようとか。

アンディ・マクダウェルの写真
アンディ・マクダウェル 撮影 清水博孝 1991年

このサイトのアクセス解析を見ていると70%以上スマホからのアクセスになっているみたいです。
    
確か2年くらい前は、PCからのアクセスの方が、僅かながら多かったと記憶しています。

 

写真も文章もスマホ対応しなきゃいけない時代だなあと考えたりしていました。

「小さな画面で、スルーされたりすぐにスクロールされてしまう写真の役割ってなんだ」とかから始まって。

 

目を止めてもらうテクニックは、色々思いつくわけです。

そのうち、頭の中をぐるぐる回って、いつもスマホの小さな画面見られている写真を編集しているのは、27インチの大画面で拡大して作業って「効率悪いよなあ」とか考えたりします。

そんな時、むかし撮った写真を引っ張り出して見たりするのですが、こんなこと思います。むかしの自分に。

「おまえ、馬鹿か」

 

雑誌の1ページに対して、やっていることが馬鹿過ぎます。

35mmカメラと小型ストロボでも済むのに、6×8 のバカでかいカメラと大型ストロボ3台も持って帝国ホテルへ行って撮り、そのあとがまたバカで、たいして請求もできないのにアグファの高級バライタ印画紙を使って、何日もかけてプリントしてる。

 

*6×8 : FUJI GX680 中判カメラの中で最も大きくて重いカメラ、カメラバックごと計ると、たぶん20kg超。ストロボは別に3台で40kgくらいか。ゴーンさんも入りそう(笑)
*バライタ印画紙 :  樹脂コートしていない吸水する印画紙で水洗と乾燥に時間がかかり、平面に(フラットニング)するのが難しいく、手間がかかりロスが多いが、階調と黒の締まりが良い

 

今から見ると、下手くそな写真なのですが、一枚にかけているエネルギーに、頭が下がります。

それを思うと、大きな画面で作業して効率悪いなんて、ちょっと言えなくなってしまいます。

時代は変わったのに、「この職人アタマ、なんとかしなきゃなあ」と思いながら、今のところそんな感じです。

「写真写り」を書き直すなら、写真も撮った方がいいかなと思いながら、そもそも、そうすると書くことも変わってしまうと考えるに至りました。


写真や動画で、こうすれば良くなるって説明的に撮ったとしたら。

そもそも一人ひとり顔の形も、動きも、出来ることも違ってくるから、具体的な絵で見てしまうと、かえって「こうすればいいんだ」と感違いしてしまうような気がします。

「顎は、ちょっと引いて、カメラはちょっと上から撮るといいよ」とか。

それ、ある一定の年齢や顔立ちの人が、ある目的の、あるシーンで撮ったら、ハマるかも知れません。

ちょっとくどくなりますが、カメラマン用語で解説すると、

多くのスマホに使われる広角レンズは、特性としてパースペクティブが強調される。上のアングルの近い距離から撮ることで、近くにある目が大きく見えて、遠くにある顎が小さく見える。上目遣いになり目が見開くことと相乗効果がある。

また、野外の太陽光でも一般的な室内の天井照明でも、上からの光となる場合が多いから、上を向くことで影が少なくフラットな光になることが多く、肌のブツブツが目立ちにくくなり、一見滑らかにに見える。
さらに、水平アングルのなど、電柱のような目立つものが背景にとして入った場合、広角レンズの被写界深度の深さによってくっきり写ってしまい、うるさくなる。上のアングルから撮ることで、主な背景が地面となりやすく、整理されたものとなりやすい。

 

という感じです。

 

逆に言うと、おでこが広く目が大きくて、顎が小さい、または凹んでる人がこれやったら、ちょっと目玉お化けっぽくなっちゃいます。
目が大きく見えたら、目周辺も目立つ。


光だって、そうじゃないこともある。

それ、普通のようにあることだ、と、カメラマンの僕は知っています。

普通の人が気が付きにくいからと言う理由で、嘘をつくのは好きではありません。

というわけで、半分書き直し、写真もほぼそのまま、という中途半端なことになってしまいましたが、もし、よかったら読んでください。

スマホでも、読みやすくと思って書きました。

 

カメラマンの失敗談もコラムに。