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悩ましいカメラ選び

カメラ選び

悩ましいカメラ選びと書いたけれど、じつは、仕事で使うカメラ選びで悩んだことは、ほぼ、ない。

 

プロカメラマンの僕は、カメラは、欲しいからというより、必要だから買う。


年に数回以内の使用頻度のものは、買うのではなく、優美レンタルなどのプロ機材レンタルで借りる。


レンタルショップには、すべてのメーカーのものがそろっているわけではなく、35mm型のカメラの場合、ほぼ Canon または Nikon しか置い

 

ていない。

 

最近では、SONY もだいぶそろってきたけれど。

つまり、それ以外のブランドを選ぶのなら、使いそうな機材を全部買うしかない。

一年に一度来るか来ないかという仕事に使うレンズに、¥1,000,000 超の投資をするのは危険だ。

キャノニコ以外を選べない。

というわけで、Nikon を使っている僕の場合、スピードと高感度耐性を求めるわけじゃないからD5は必要なし。

人物撮影が多く、高画素も必要なので D850 一択となる。

それ以外の選択肢はない。自動的に決まってしまう。

今回、カメラ選びが、なぜ悩ましいかというと、ある人に「選んで欲しい」と頼まれたから。

いいカメラ

「いいカメラ教えてください」とよく聞かれるけれど、誰にでも勧められるいいカメラなんてものは、ないと思っている。

目的や条件と、その人のスキルによって、向いているカメラは違ってくる。

例えば、「子供の運動会用に」と聞かれたとしても¥50,000くらいのズーム付きコンデジが向いている人もいるだろうし、本気で撮る人に勧める

 

なら、「Nikon D5 か Canon EOS1Dx に、レンズは、24-70mm F2.8 、70-200mm F2.8 と 300mm F2.8 は、ぜひ欲しいですね。」とな

 

るかもしれない。

その他諸々を入れたら、たぶん ¥2,000,000 越え。

まあ、それを買う人は、たぶん人にカメラ選びの相談をすることは、ないだろうけれど。

 

そして、僕だって、ランニングするときに一眼レフは、持ちたくない。

 

そんな時は、スマホの方が、いいカメラだと思う。

今回の条件

今回、「教えて!」と言ってくれたのは、お医者様。


被写体は、顔の中の、ある部分だけ。


条件は、

 

・片手で撮影できる

 

・ほぼ、マクロ撮影

 

・いつも、一定の色や明るさで撮りたい

・カメラのことは詳しくないのでオートで撮れると嬉しい

 

 

ということなので、僕なりに解釈すると、

 

・色を一定にするためと、不要な影を出さないため、リングライトまたは、マクロツインライトがTTLで使えること

 

・被写界深度が欲しいので、フルサイズより APS-C センサーのカメラが有利

・片手撮影時のホールディングが良い

 

・できるだけ軽いこと



まあ、すぐ見つかるだろうと思って、とりあえずヨドバシカメラに行って見た。

顔見知りの店員に、以上の条件を伝えてオススメを聞くと、

 

Canon EOS kiss か 9000D に 60mm のマクロをつけて純正リングライトストロボの組み合わせしかない。

 

とのこと。

 

他のメーカーは、Nikon を含めリングライトがなかったり、レンズがなかったり、

 

ちょうどいい組み合わせにたどり着けない。

ツインライトは、大きすぎ、重すぎでどうしようもない。

 

kiss プラスリングライトで組んでもらい持ってみると、、、重い!

 

持って行ったキッチンスケールで測ってみると、1,43kg もある。

重量バランスも悪く、女性に、「これ、片手で持って」とは言えない感じ。

他も考えてみようと、ミラーレスを中心に触って感じたのは、どこのものも軽いけれど、ホールドが悪く安定しない。

小指が遊んでしまう。

物をつかむとき、小指は意外に大事で、遊ぶと力が入らない。

それと、そもそも、APS-Cに対応するマクロレンズがないなど、これというものがない。

 

各メーカーとも、10年ほど前に比べると、レンズやアクセサリーが弱くなったなあと感じた。

カメラ本体は、まだまだ日本製が強いけれど、周辺機器は、中国製にほぼ負けちゃった感じなのかなあ、と。

 

ストロボのサンパックやナショナルは、もうない。

 

ニッシンもカメラ店には、置いていない。

発想を変えた

今までの僕なら、これしかないということで、EOS 9000D のセットを勧めていたかもしれない。

 

でも、快適には使えないだろうと思いながら勧めるのは、嫌だ。

 

僕はカメラマンだから、画質が劣化するのは嫌だという理由で、ISO3200以上の高感度域はあまり使わない。

 

だけれど、今回の場合、ポスター撮るわけじゃないんだから、多少のノイズには目を瞑っても良いんではないか。

ということは、リングライトストロボじゃなくてもいける。

LEDリングライトでもF32くらいまで絞ることができる。

ボディ内手ぶれ補正がついた SONY α6500 ならいけるだろう。

像面位相差オートフォーカスも正確だ。

グリップが少し頼りないのは、Smallrig のケージとグリップなどで補える。

動画用の便利グッズが豊富なのも
α 使うメリットだと思う。

プラス50mmマクロのセットをお勧めした。

重さは、全部合わせても、1kg弱に抑えられた。

喜んでもらえると思う。

じつは、、、

カメラマンは「仕事で使うカメラ選びで悩むことは、ほぼない」

 

と書いたばかりだけれど、じつは、SONY α には、クラクラさせられている。


最初の
α7は、持っていたけれど、シャッターのタイムラグが我慢できず、すぐに手放してしまった。

それから数年が過ぎた。

 

α9 以降、α7RⅢ、α7Ⅲ と素晴らしい出来なのだ。

 

もっとも感じるのは、AFの違い。

一眼レフの位相差AF は、だいぶ良くなってきたとは言え、合焦範囲と精度の面で、
構造上ミラーレス機の像面位相差AFには、かなわない。

α は、圧倒的だ。

一方、像面位相差AFの画像劣化については、プロカメラマンを含めてわかる人はいないという範囲だと思う。

 

写真が変わる。


さらに Nikon から、新マウントのフルサイズミラーレスが出るという。

Canon も、すぐに続くだろう。

SONY 
α を買って、レンズの選択肢がなくて困ったとしても、SIGMAのアダプターを使えばCanon EFレンズも自由に使える。

つまり、プロ機材レンタルが使える。

 

持っているオールドレンズも使えるといった便利さは、何にも変えがたい。

 

もう、Canon も Nikon も、純正アクセサリーだけを使いなさい。とは、言えないだろうと思う。

サードパーティ製も込みで、盛り上がった方が勝ちだ。


一眼レフからミラーレスへの流れは、加速しそう。

マウントから自由になれる時代が来そうで楽しみ。

銀塩フィルムからデジタルへの流れが、予想以上に早かったように、入れ変わるのは、一瞬かもしれない。